中小企業には広報部なんてものはなかったりするので、マーケティングがその仕事も兼務したりしています。プレスリリース作ったり、Brochure作ったり、お客様の導入事例を作ったりしていると、どうしても必要なのが文字校のスキルです。その中でも表記ルールについて書こうと思います。僕は以前編集プロダクションでアルバイトしていたことがあるので、その経験を併せてシェアします。
基本的なルールは共同通信の記者ハンドブック、朝日新聞の用語の手引
編集プロダクションで働いていたときにまず叩き込まれたのが、これら2つの表記ルールです。といってもすべてを記憶しているわけではないので、手元に置いておいて迷ったら確認する辞書のような使い方をしていました。普段なんとなく目にしている雑誌や新聞が、ある程度共通の表記ルールのもとで書かれていることがよくわかります。文字校正についてよくわからない人は、まずどちらか買って読んでみるといいと思います。
広報部やPRの部署がある会社には独自ルールもある
僕が働いていた編集プロダクションはちょっと変わった業態で、自分たちで媒体を刊行するというよりは企業の刊行物を代理で編集・刊行するという会社でした。というわけでいろんな業界の、さまざまな企業のIR関連の刊行物や社内報などに触れる機会がありました。比較的規模の大きな企業だと自社ルールがきちんと定められています。上記のハンドブックなどが基礎になっていましたが、主に漢字をひらがなにするかどうか(ひらがなにすることを、ひらくと言います)、の部分で独自ルールがありました。
過剰な漢字の乱用は”素人っぽさ”がにじみ出る
よくメールなんかで、漢字を多用する人がいます。「御容赦下さいます様御願い致します」みたいな文章作る人いますね。漢字にしていればそれだけでなんだか丁寧な雰囲気が漂いますし、これが個人のメールならご自由にどうぞ、なんですけど、例えば会社のBrochureでこういう表記を乱用すると、途端に素人っぽさが出ます。皆、普段出版社や新聞社が発行している雑誌やWebメディアの記事を見慣れているので、なんとなく違和感を感じると思います。メディアが共通して使っている基本的なルールから外れていると素人っぽさが出てしまいます。なので、会社の公式な資料や刊行物では一般的な表記ルールに則った文章にすると洗練された印象になります。
とはいえルールの押し付けはよくない
会社によっては表記ルールが定まっていないことがありますし、広報担当以外がルールを日常的に意識していることは多くないです。例えば営業の同僚がクライアント向けに作成したパワーポイントが漢字だらけであっても、それはその人の日本語のスタイルなどで僕は口出ししません。また、外部の雑誌などのメディアに社内の人が寄稿したりする際にも、広報の立場で文字校をすることがありますが、基本的にそのメディアの表記ルールに任せることにしています。あくまで会社の公式の刊行物では、表記ゆれがあったりすると、雑な仕事に見えてよくないのでチェックしたり、ルールを整備したりしたほうがいいですね、ということです。ルールに則って作られた文章は読んでいて気持ちいいですし、プロフェッショナルな仕上がりになるので(うちの会社はバラバラだな)という人はぜひルールを設定してみてください。
なんだかこの記事はすごく注意深く見直ししてしまいました笑
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